自戒すべきもの
自認している教え。人間として生まれ毎日を生きている。毎日の中で様々な行動や言葉を使う。家庭内での言葉、仕事場での言葉、業者間での電話会話、やるべき仕事ややりたい仕事、やりたくない仕事ややらないと決めた仕事。やったほうがいい行動や知らぬふりをしてしまう意識と行動。すべては、「自分愛・欲」に端を発する。意識できない欲もある。無意識に働いている「支配欲」「保身」。
よく深き 人の心と 降る雪は 積もるにつれて 道を忘れる。
明治維新150周年を記念してNHK大河ドラマの西郷どんが決まった。その教え(西郷南洲翁遺訓)の中から一部を紹介する
・己を愛するは善からぬこととの第一也。修業の出来ぬも、事のならぬも、過ちをあらたま務ることのできぬことも、功に誇り驕慢の生ずるも、皆自ら愛するが為ならば、決して己を愛せぬもの也。
~すべての悪事は、自分を大事にしすぎることから。自分のことだけを考えることは本当に正しい?
・命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るもの也。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。孟子に「天下の広居に居り、天下の正位に立ち、天下の大道を行う。志を得れば民とこれに由り、志を得ざれば一人その道を行う。風紀も淫すること能わず、貧賤も移すこと能わず、威武も屈すること能わず。」と云いしは、今仰せられしごとき人物にとといしかば、いかにもその通り、道に立ちたるひとならでは彼の気象は出でぬなり。(島流しにあって自分を見つめ、四書五経に読みふけった後から思うようになったことと言われている)
~欲のない人でないと国を治める偉業は成しえない。欲を抑えて大政を司どるべし。