社長のビジネスブログ

続・二宮金次郎

前回に続き二宮金次郎の藩の財政立て直しでの逸話。

財政が厳しくなった藩は、二宮金次郎の噂を聞きつけ、赤字まみれの藩の財政立て直しに金次郎を大抜擢した。藩にはさまざまな無駄があることに気づいたが、その中でも特に自分たちの足元での無駄の削減に取り掛かった。

場内では多くの使用人が働いていたが、自分の足元に多くの無駄がありそれを正しくあるべき姿にしていこうと気づき取り組む。たとえば下の写真だ。

釜にすすがついていることは、その担当者は気付いているはず。それが自分の家のことならすすを落としてきれいに使用するだろうに、「藩のもの、藩の費用、自分のものではない」という意識があり、そのまま使用されていた。その意識にメスを入れる。

気付いたことを「右から左に流す」ことがないように、自ら率先して取り組むように意識改革を行う。手取り足取り教えていったのだ。きっと、使用人のあいだでは煙たがられたに違いない。使用人の仕事と苦労が増えるからである。だから気づいていてもしないのだ。

人間としてどうあるべきか?何が正しか?「自分の家、物でもそのように扱うか」という視点。

IMG_7026 IMG_7027 IMG_7028 IMG_7029IMG_7031

「褒章」を取り入れているが、本来は必要のない。内容ややり方によっては、すべての仕事に対して褒章や自分へのご褒美がないとやらない、動かない集団になる。挙句の果てには、これをしたら何のメリットがあるんですか?となってしまう。                       弊社はこの事態になったことがある。「人材」が「人財」ではなく「人罪」になった経験だ。                                    足るを知る、自分を抑える、謙虚さなど本来あるべき姿を忘れた結果・・・            「利己、強欲、傲慢というよくない、あさましい心を持っている人間」ということを、会社を通じて(公)の前でさらしてしまう結果となったことがいかに恥ずかしいことか。

会社で指導すべきことではなく、親から教えられ、集団生活の中で会得しておくべき内容だけども、今はこの「あるべき姿」を共有すべく正していかないとしんの強い集団にはならない。