組織・会社は誰のためにある?
「素知らぬ体」で天下を取る
NHK大河ドラマでは、真田家をメインに放映されているが、豊臣秀吉、石田光成、徳川家康、北条氏政などさまざまな歴史上の有名人が登場している。
当時のその後は、何が起こって、どうなっていくか知らずに生きていただろうが、後世に生きる私たちはやがては徳川の長期政権が続くことを知っている。その初代の徳川家康の組織、天下感が記されている。
天下や組織を守るためには、どのような苦渋であろうとも「飲み込んで素知らぬ体」を決め込む。己の感情や欲望に流されないようにしていたから組織・天下が守られたのだと書かれている。
大病は小さい不養生から
莫大の禍は、須臾(しゅゆ)のしのばざるに起る
大きな禍は、すこしの間、我慢できなかったために起こる という意味。たった一杯の酒、わずか半椀の食事を我慢できずに病気になることがある。夜のままにする機会は少なくても欲に負ける禍は大きい。
水に落ちれば溺死する。火中に飛び込めば焼死する。そういうことは誰でも知っているから水や火に飛び込んだりする人がいない。しかし、飲食や色欲を慎むといったたぐいの話は知っている。現実には慎みがたく、欲の赴くままに行動してしまい、養生ができない。
欲を欲するといいことは起こらない。大切なことは、「今の自分の発言・行動・指示には、自分の私利・私欲が一点もないか」と考えることだ。
「欲」:内欲・・・体内から湧き上がる欲望
内欲とは、飲食欲、性欲、睡眠欲、しゃべりまくりたい欲と喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の七情の欲