社長のビジネスブログ

日本サッカー協会川淵氏 のブレナイ思い

先日、スポーツジャーナリスト二宮清純氏(左下)の話を聞いた。「勝者の思考法」とのテーマでの講演会。講演の中でラグビー日本代表のエディジョーンズ氏、イチロー選手や野茂選手の話があったが、中でも表題の「川淵チェアマン」こと川淵三郎氏(右下)の話が印象に残ったのでここで紹介する。

巨人野球の試合、ラグビー早慶戦の観客数が50,000人あった時の、サッカー日本代表の試合の観客数500人だった時に、「Jリーグ100年構想」を提唱し、やりきった結果、今では観客数は完全に逆転している。

欧州や米国では、サッカーや野球などのスポーツは地域の名前で呼ばれており、(シアトルマリナーズ、マンチェスターユナイテッド等)「スポーツで地域を変える!地域が変わればチームも変わる!」ことを提唱した。当時の日本でのスポーツの立ち位置は「教育の一環、企業活動の一部」でしかなかったので、当然当時の氏の突拍子もない考えは、非難中傷・反対意見を浴びた。

「時期尚早、前例がない」などの反対派ばかり。そこに氏は敢然と言い切った。

「時期尚早と言うものは、100年たっても時期尚早と言う。」

「前例がないと言うものは、200年たっても前例がないと言う。」

時期尚早、前例がないとは、「私にはアイデアがありません」と言っているようなものだ。

加えて、一部の理解者には「桃太郎の話」をしている。

桃から生まれた桃太郎は、鬼を見たことがあっただろうか?鬼が島に行ったことがあっただろうか?桃太郎が、もし、怯んで「やめよう!帰ろう!」と少しでも思い、口にしたら「犬、サル、キジ」はついてきただろうか。「反対が8割」だからこそ自分がする価値がある。「賛成8割なら誰でもできるのだ」、「賛成が2割以下」だから自分しかできない!と。

日本の商慣行に合わないと言われていたセブンイレブンを導入したイトーヨーカドー取締役鈴木氏、振り子打法などやめろと言われていたイチロー、背中を見せて投球する野茂など今となってはオンリーワン(独創性)の技術だ。