社長のビジネスブログ

敗因われにあり

敵を知ることも難しいけれども、己を知るということは、もっと難しい。しかし、敵を知らなければ、勝負は定まらないとしても、己を知らなかったら戦いには必ず敗れる。連戦連敗、その敗因は我が身にありである。

千事万般、これとまったく同じことがいえる。   自ら不都合を生み出している場合が、案外に多い

敗因われにありという悔いをお互いに残さないために、己を知る心がけをいかなる場合も失いたくないものである。 ~R2.8.28 建設新聞「礎」より

 

「己を知らないことで、敗れる」は、一般社会や仕事やスポーツでは「失敗・ミス」などに置き換えられる。己を知る心がけなどは凡人にはその方法など思いもつかず難しい。

だからこそ、仕事を通して心を磨く仏門でいう「六波羅蜜」の実践しかない。 ①布施 ②持戒 ③忍辱 ④精進 ⑤禅定 ⑥智慧

特に、①の布施:人のために行う、自分の都合は横に置く、人を助ける、利他の行動

②持戒:規律やルールを守り、自分を律する、少しだけ・・・自分だけ・・・という気持ちを抑える

日々いろんなことが起こり、いろんなことを言われ、いろんなことを耳にする。身近な人からであれば、納得できないと言い返す。この「納得しない」ということが「保身・エゴ・自己都合・自利のみの判断」だと気づけない。(己を知らない → 敗因われにあり)

確かに間違った判断や指示もあるだろうが、それでも、複数が集まる組織では指示系統は大切。〇〇商店、〇〇大工さんなどの個人商売、個人スポーツなら、結果はその個人が受けるので納得できるようにすればいい。しかし、チームで行う場合は違う。そのチーム名で社会に影響を与えるのだ。商売やプロスポーツなど。チームメイト(組織員)は、目の前の相手にとっては「組織の顔、代表」である。そこで出てくる意志や考え方(言動)が「個人商店」ではよくない。チームの方法で、チームの製品を納めないといけない。そのために指示があり、チームとして一体感を作り出す。組織に所属するなら、指示者や指示に沿うべきだし、沿えない意があれば去るしかない。多くのチームメイトは、合意し、指示に沿って動くのだから。不明点を問うのはいいが、最終的には「うなずく」ことが必要だ。あるいは、指示者にあまりにも大きな欠陥があれば、自ずと組織は壊れる。

敗れる(失敗・ミスをする):「保身や自分が正しい」という意思が強すぎる、優先しすぎる(自分の傾向:己を知らない)ために敗れる(失敗、ミスをする)

組織に「生きる糧と学ぶ場」を委ねようと、当初、その組織の指示や意向に沿って動くことを約束して組織員になったはずだ。当初の意を忘れ、何度か悔いた反省を忘れ、それでも自分の強い意が出てきたなら、途中で、その指示者、指示に「異議あり、従えない」となる。ほかのチームに移籍すればいいし、単純に「〇〇商店、〇〇大工さん」など個人で看板を上げればいいだけだ。でも、本当にそれでいいのか?また、「敗れる」のではないか?

そもそも、ルールや規則に沿った行動がとれていたか? 声の通るものの意見が自分の意見になってないか?(自分の意は?) 片方から聞いたことだけを鵜呑みしてないか? 自分の正しい意で判断しているか? その判断は家族や第三者が聞いても正しいと言えるか?

「敗因われにあり」、「自利の意でないかを反芻する」自分に響く言葉をいただいた今朝であった。