社長のビジネスブログ

それでは鹿児島での「郷中」での教えは・・・

「二才咄格式定目」を教育の根幹とした。

一.第一武道を嗜むべき事
一.兼ねて士の格式油断なく穿儀致すべき事
一.万一用事に付きて咄外の人に参会致し候はゞ用事相済み次第早速罷帰り長座致す間敷事
一.咄相中何色によらず、入魂に申合わせ候儀肝要たるべき事
一.朋党中無作法の過言互いに申し懸けず専ら古風を守るべき事
一.咄相中誰人にても他所に差越候節その場に於て相分かち難き儀到来致し候節は、幾度も相中得と穿儀致し越度之無き様相働くべき事
一.第一は虚言など申さざる儀士道の本意に候条、専らその旨を相守るべき事
一.忠孝之道大形之無き様相心懸くべく候 然しながら逃れざる儀到来候節は其場おくれを取らざる様相働くべき事武士の本意たるべき事
一.山坂の達者は心懸くべき事
一.二才と申す者は、落鬢を斬り、大りはをとり候事にては之無き候 諸事武辺を心懸け心底忠孝之道に背かざる事第一の二才と申す物にて候 此儀は咄外の人絶えて知らざる事にて候
右条々堅固に相守るべし もしこの旨に相背き候はゞ二才と言ふべからず 軍神摩利支天八幡大菩薩 武運の冥加尽き果つべき儀疑なき者也

(略訳)

・武道が第一である。
・武士道の本義を油断なく実践せよ
・用事で咄(グループ)外の集まりに出ても、用が済めば早く帰れ、長居するな
・何事も、グループ内でよく相談の上処理することが肝要である
・仲間に無作法など申しかけず、古風を守れ
・グループの誰であっても、他所に行って判らぬ点が出た場合には仲間とよく話し合い、落ち度の無いようにすべきである
・嘘を言わない事は士道の本意である、その旨をよく守るべし
・忠孝の道は大仰にするものではない。その旨心がけるべきであるが、必要なときには後れを取らぬことが武士の本質である
・山坂を歩いて体を鍛えよ
・髪型や、外見に凝ったりすることが二才(薩摩の若者)なのではない。万事に質実剛健、忠孝の道に背かないことが二才の第一である。この事は部外者には判らぬものである
これらはすべて厳重に守らなくてはならない。背けば二才と呼ぶ資格はなく、軍神にかけ、武運尽き果てることは疑いがない。

その他

・負けるな
・弱いものいじめをするな
・たとえ僅かでも女に接することも、これを口上にのぼらせることも一切許さない
金銭欲・利欲をもっとも卑しむべきこと